2014年09月09日 01:00

社会性がない人とは?

カテゴリ:転載

(北欧旅行にて撮影。記事のタイトルとは何ら関係ありません。)



8月から歯医者さんに通っています。
歯が欠けてしまったからです。
(と言っても、欠けたのは虫歯を放っておいたせいなのですが。)



僕が通っている歯医者さんは治療台の近くに雑誌などの本を置いていて、治療の前や合間に先生を待っている間、手に取って読むことが出来るのです。
その日座った席にはたまたま読みたくなるような雑誌がなく、やむなく普段はまず読まない女性誌を、パラパラとめくっていました。
すると、こんな記事を発見しました。
読んで思ったことは、「あれ、この雑誌は何ヶ月も前の雑誌だな」ということと、「ひどいことを書くな」ということと「漢字の使い方が違う」ということでした。



漢字の使い方は、これは編集者のせいだと思うので、まあどうでもよいのですが (矜持という言葉は、近年、という言葉の意味と取り違えて使われることが多く、最近は国語辞典でも取り違えていたりするので、文学者の方のみならずよくあちこちで指摘や議論がなされている最中の言葉です。他の漢字と同じく時代の流れとともにいずれ意味が変わってくるとしても、書くことを生業とする人ならば今は迂闊に使わうべきでない状態にあることを知っています。
その昔中国で、ある国のお姫様が庶民の住む町でお婿さん探しをすることになり、そのことが人の噂によって町の男たちの知るところとなり、お姫様に気に入られようと皆、行儀を良くして良い男の振りをしたそうです。結局、そんな演技をせずに自然体で過ごしていた男が選ばれてお姫様と結ばれます。町のバカな男たちの様が、矜持という言葉の由来だそうです。
つまり、持ではなく恃という字を使った方が、そもそもこの週刊誌の記事で言いたいことだったのだと思います。)

ひどいこと、というのは、もちろん『擁護する側はどんな人たちなのでしょう。社会性のない人が共感していたのではないでしょうか。』というくだりです。
呆れるとともに悲しくなりました。

『教師だけでなく医師が、消防士が、警察官がみなこのような姿勢で仕事に向き合ったなら、世の中はどうなるでしょうか?』とも書いてありますが、本件は突然のアクシデントから生徒を守る、とかいうシチュエーションではないじゃないですか。
むしろ、教師以外の上記の職業についている本人とその家族、関係者は、本件の担任教師を擁護する側に立たない人は少ないのでは、と思います。
なぜなら、医師や消防士は、代わりがいるから、交代しているから、何とか成り立つ苛酷な職業だからです。
そして破綻なく仕事を遂行するために、常に、仕事に必要な情報を共有し、仕事のスキルの標準化を図っているのです。
医師や消防士に関係した人たちでなくても、いわゆるシフト制度、交代制度で働いている人とその関係者と、そうでない人たちでは担任の先生を擁護する、しないがかなり違ってくると思いませんか。


外資系企業に勤める方も今回の事件は?でしょうね。
芸術家、アーティストなど、独創性や独自性が求められる仕事は別として、特に公共サービスに関する職業においては、一部の人に負担が押し寄せないよう、人の代わりがきくような働く仕組みを作るのが現代社会のあるべき姿です。
何のために副担任がいるのでしょうか。
ちゃんと事前に相談して、話し合いをし、手続きをしているのに。
法律上、何ら不備は無いし、教育上も何の問題も無い。
あとは関係者へのお知らせの仕方に失礼が無かったか、ですが、もし失礼があったとしても、担任の先生が責められる理由が見当たりません。



担任しか知りえないこと。
担任しかできないこと。

そんなの駄目です。
子どもの頃、1年間、担任による超ハラスメント学級にいました。
このとき教職者=聖職者という概念は吹っ飛びました。
副担任は知らんぷり。周りの先生も知らんぷり。
なぜなら、担任ではないからです。
そういう酷い話でなくても、そもそも子どもは、なるべくいろんな大人が関わった方が良いのですよ。
代わりの人がいるということは、多様な関わり方につながります。



図書館や本屋さんに行くと、教育書籍コーナーは、学級崩壊とかいじめとかモンスターペアレンツといった文字が背表紙に書かれた本が目立ちます。
どれも担任が一人で立ち向かえるような軽々しい案件ではないですよ。
というか、学校だけでは無理です。
大人社会の縮図なのだから、地域や社会の問題なのです。
家庭の機能不全によって子どもが苦しみ、その苦しみが学校に負の出来事を産み出すのです。
もちろん前述したように変な先生はたくさんいますが、先生を聖職者扱いして背負いきれないストレスをかけることは、結局、"まともな顔をした実は変な先生"を産み出すことにつながります。



教職=聖職、という凝り固まった権威主義的な考え方をする人は、ハラスメント問題において悪い意味で重要な役回りをするケースが多いです。

妻だからこうあるべき
親だからこうあるべき
上司としてこうあるべき
部下としてこうあるべき
人間としてこうあるべき

~べき、に固執する人がハラスメントを巻き起こす(加害者だったり、加害者に加担する第三者だったりする)可能性が高いのです。



胸を撫で下ろすのは、この欠席事件に関しての海外に住むまともなひとたちからの反応は、「日本は遅れてるんじゃないの」というものが多かったことです。
もちろん現地である埼玉県でも、そして日本全体でも、擁護する人の方が多いようなのですが、許さないと言ってる人がたくさんいる、とか、賛否両論とか書いた方が雑誌は売れるし視聴率もとれますからね。
上記の記事中で、街頭インタビューのことに触れていますが、そんなたまたま見たひとつの番組の印象を語られても、
説得力がまったくありません。

そういえば、おぎママが擁護派でなかったのは意外でした。
入学式なんて良い子のふりする(まさにの)子どもたちが多いのですから、おぎママの言うように担任が入学式の日のクラスをつぶさにモニタリングする意味はそんなに無いのでは、と思いましたが。
副担任が見て、次の日に担任が見れば済むことじゃないですか。
ある職業の"責任の範囲についての議論"すらまともに報じられない日本のマスコミ。
もう終わってます・・・。



この件はその昔、アグネス・チャンさんがテレビ局の要請でやむなく子連れで仕事に来ていたことを、バカな作家たちが「職場に子どもを連れてくるな」と、ネチネチ批判した事件と一緒です。
担任の入学式欠席事件も、なんでみんなあんなことが問題になったんだろ、とか、当時の日本は遅れていたね~、とか、未来の日本の人たちに間違いなく言われてしまいますね!






















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Posted by hyakuyobako